2020-02-17に更新

アナログゲームにおけるルールの理解を促すユーザー体験の提案


情報メディア学科 宮西 和機ゼミ
高島 聖


  • 目次

1.はじめに

2.目的

3.方法
3.1.アプリの内容

4.結果
4.1.成功点
4.2.改善点

6.参考文献


  • はじめに

    ボードゲームやカードゲームなどのアナログゲームでは,そのルールの理解をするための方法として,いわゆるルールブックと呼ばれる説明書をプレイヤーに読んでもらうことが求められる。

    しかし,紙面上に書かれたルールの文章を読み解くのには少なからず時間がかかり,心的負担を強いることとなる。

一般的なアナログゲームプレイヤーにとって,説明書からルールや遊び方を読み解くことについて不満を持ったことがあるのかを明らかにするため,調査を実施した。調査結果は以下の通りとなった。

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  図1 アナログゲームのルールの理解に関する調査結果

アナログゲームにおいて,ルールがわからなかった経験がある人が半数おり,全員が,ゲームをすぐにでも遊びたいと考えている。

このことから,多くのアナログゲームプレイヤーは,すぐにゲームで遊びたいにも関わらず,一部のプレイヤーはゲームのルールの理解に困り,不満を抱いている可能性が伺える。

そこで,アナログゲームにおいて,説明書を使った紙面上で記したルールの文書の羅列だけに頼らない方法を用い,心的負担の少ない方法で,ゲームプレイヤーに対してルールの理解を促すことはできないかと考えた。


  • 目的
    本研究は,心的負担の少ない方法でルールを理解できるアナログゲームを制作することを目的とする。

  • 方法

目的を達成するために,情報媒体としてWeb アプリを選択した。
また、本作品のパッケージ裏にQRコードを載せてリンクを作り、簡単にアクセスできるようにした。

WEBアプリの理由は最も効果的だと判断したからである。
①説明書(紙)の枠に囚われない
 →新しく様々な表現が可能になる、ページ構造による視認性の上昇やアナログでは伝えきれない表現(アニメーションやスライド)

②手軽+だれでも・いくらでも ”見れる”
スマートフォンとインターネット環境があれば、QRコードを写すだけ。
本作品を所持していなくても、リンク先さえわかれば見れる。

スマホの数だけ”説明書”が増えるということになる。
これにより,従来の「説明書を回し読みする」という事態が発生することはなくなる。

現代日本において、スマートフォンの普及率を調査した。

n5201010.png

総務省|平成30年版 情報通信白書|情報通信機器の保有状況
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd252110.html

さらに
モバイル端末から閲覧されることを想定し,ゲームプレイ中に参加者全員が,説明を見たいタイミングで,自身が所持するモバイル端末から閲覧をすることができるようにする。

また,Webアプリで提示する内容について,従来の説明書にあるようなルール文章の羅列はせず,チュートリアル形式で,ゲームの進行に合わせて,遊び方を参照することができる。


  • アプリの内容

本研究の対象とするアナログゲームは,北海道情報大学の田澤房之助による卒業制作『これクリア目的ですよね!?』とし,この作品の司会者用のアプリも兼ねている。

実際の画面
iPhone 6-7-8 Plus – 1.png iPhone 6-7-8 Plus – 3.png
図2 アプリ起動時の画面                     図3 初めて遊ぶ人と,ベテランの人用の参照用

iPhone 6-7-8 Plus – 2.png
図4 チュートリアル① 
初めての人用のコンテンツでは,ゲームの進行に合わせて,何をすれば良いのかについてその時に必要な情報だけを参照することができる

iPhone 6-7-8 Plus – 4.png
図5 チュートリアル②
①の続き、このようなストーリー形式で準備→開始→終了までのルールを理解できる。

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図6Q&A形式で細かなルールを確認できる。


  • 情報管理機能
    本研究の対象となるアナログゲームでは,プレイヤーごとの職業,心象,体力値,討伐対象となる敵の体力値を管理,把握しなければならない。本作品となるアプリでは,それらの情報を記録,管理することができる。

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図7~8 各ボタンをタップすると専用のUIがポップアップし、簡単に切り替えられる。


  • カードのデザイン

本研究の対象となるアナログゲームでは,カードを主に用いる。カードの視覚的なデザインも,ルールの理解を促す上で重要な要因となる。本研究では,アプリによるルール理解の補助の他,カードの視覚的デザインに関しても工夫を取り入れた。

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図5 色枠で囲われた上部では,ゲーム進行で必要になるカードに関する情報が集約されている。この工夫により,カードに書かれた情報を探す,という負担を減らすことができる。


  1. 結果
    総評的には目的を半分達成できたものとする。

4.1 成功点
③で説明した機能は評判や結果に大きな成果をもたらした。他のアナログゲームにも代用できる機能であることも新しく発見し、アナログゲームという形を残しつつ、デジタルでの進化の可能性を見つけることができた。


4.2 課題
 このゲームの大まかな流れはチュートリアルによって理解はしてもらうことが出来たが、細かな戦術や複雑な処理に関しては、アプリのみではスムーズにいくことができなかった。


4.3 改善
私の経験したアナログゲームのなかでも本作はとても複雑なルールと膨大な戦略性のあるゲームであるために、今以上の分かりやすい手法に変える必要性があると考えた。動画やアニメーションを使った形式が望ましいと考えている。


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たかてぃ

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