2020-01-20に更新

書籍を出版することになったきっかけ

先日、僕が書いた本が出版されましたが、どういった経緯で出版されたかという裏話的なことを書いてみたいと思います。

ちなみに「個人開発のための Webサービス公開マニュアル」という書籍が秀和システムさんより発売です。

個人開発のための Webサービス公開マニュアル | Amazon

このあとの話は基本的に詳しいことを編集のかたに何か聞いたわけではないため、ほとんどが僕の想像です。

きっかけ

2019/6/11に、TwitterのDMで突然依頼が来ました。……ということで、ほんとにたまたま、という感じです。

具体的には最初にこういう書籍を企画していて、執筆者を探していたところたまたま僕のTwitterや記事を見つけ、丁度良いのではと思い連絡した、という感じでした。

最初はちょっと疑っていました。というのも僕が技術書をあまり読まないため会社名を聞いてもよく分からなかったのと、昔、森博嗣や東野圭吾、伊坂幸太郎のように売れる小説を書いて一発当てて印税生活してやろう、と思って小説を書いていた時期があり、その時に聞いた話で、自費出版で言い寄ってくる悪質な出版社があるという話を聞いており、怖い世界もあるもんだ、と思っていたので、そのあたりが思い浮かんで警戒していました。

ただ、詳細を聞くと特にそういう感じでもなくしっかりしているっぽいことはすぐ分かったのと、周りの人に聞いてみると知っていたり書籍を持っていたりする人もいたため、その日のうちに書くということに決まり契約を進めることにしました。

執筆

それから執筆をはじめました。ただ、Twitterとかでは言わないようにしていました。なぜかというともし公言していたとして、結局書ききれなかったり何らかの理由で出版されたなかった場合に「おい、あいつ本出すとか言っといて結局出せなかったんじゃん」みたいなことを思われるとダサすぎて恥ずかしすぎるな……と思ったからです。

なんとか書ききれて出版できて、12月に公言できたので安心しました。あの段階ではもう数日で印刷がはじまる、という段階でした。また、編集の方に聞いたところ、画像とかを使って宣伝してもいいよ、ということだったので宣伝もはじめました。

なぜ僕だったか?

これは実際のところ完全にたまたまですので他の方が書くことになっていた可能性は普通にあると思います。ただ、この人で良いんじゃないか、と思った理由としては、下記のようなものではないかと思います。

個人でサービスを複数リリースしていた

書籍の企画的にここは必須だったのではないかと思います。且つ、僕の場合は趣味ということもあり昔のレガシーな構成から最近のナウい言語やインフラなど、一つの好みに固執せず様々なリリース方法を試していた経験もあったため、そのあたりも決め手となったのかもしれません。

サービスの運用経験

サービスをリリースしてそれっきり、という感じではなく、過去にいくつもの失敗経験や、このCrieitのように1年以上継続して頑張って運用しているサービス等もあります。そのあたりで運用時に役立つ情報や、様々な出来事、考え方も書籍に含める事ができるのでは、というところもあったのかもしれません。

文章を書けるということが判断できた

僕はここ2年ほどは年間100以上の記事を書いています。まあそこまではぱっと見わからないかもしれませんが、ただCrieitのプロフィールを見るとたくさんの記事を書いていることはなんとなくわかると思います。本を書くとなるとある程度のスピードで多くの量を書くことが必須になりますので、それができそうな人だ、という判断がしやすかったというのはあるのかもしれません。

また、小説の公募の審査などもそうなのですが、まずは普通の文章を書くことができるか、というところは重要です。自分では普通に書いているつもりでも、実は全然人に伝わる文章ではない、ということもよくあります。

実際にメフィスト賞などを見たり、当時の2chで審査をする側の人の話を見たりするとわかるのですが、小説の一次審査はまず普通の文章が書けるのかどうか、というところでふるいにかけられます。応募者の9割とかはそもそも小説にすらなっていなくて落とされるということが主だということを当時見たような気がします。ですので良い文章でなく、普通の文章を普通にかけるか、というところの確認ができるだけでもやりやすかったのかもしれません。

ちなみにQiitaとかでもCrieitとかでも普通じゃない文章とかは見かけず皆さんが読みやすく書いているものばかりですので、わりとエンジニアは文章を書くことが得意なんじゃないかなと感じます。

アウトプットした方が得

ですので特にうまく書かなきゃ、とか思わず、どんどんアウトプットした方が色々得になると思います。是非今日からこのCrieitで何かアウトプットをはじめてみてください(突然の宣伝)。

もちろんTwitterなどのSNSだけでも良いと思いますし、何か作品ができたらそれをアウトプットしていくとかでも良いと思います。なんでも良いのでアウトプットを継続していくとそれが溜まっていき、誰かの目につきやすくなります。そしてそれを誰かが見たとき、「ああ、この人はこういう人なんだ」と理解してもらいやすくなります。

アウトプットはその一つで意味を成すわけではありません。一つ何かアウトプットしたって誰にも見てもらえない場合もありますし、逆に爆発的に見てもらえる場合もあります。でもそれはどっちだろうと関係ありません。ずっと続けて、積み重なったものが「その人自身」を表す大きな一つのアウトプットになるのだと思います。

やはりこの人となにかをしたい、と思うとき、実績は重要は判断基準になると思います。アウトプットすることでしかそれは作ることができません。もちろんここでいうアウトプットは多種多様で決まりはありません。

書籍出版もビジネス

個人開発をして稼ぎたい……と思って色々作っている人なら簡単に想像できるかもしれませんが、書籍出版もビジネスです。企画をして、執筆をしながらより良いものになるよう調整し、そして出版。しかしそれは売れることもあれば全然売れず初版で終了になることもあり得ます。もちろん後者であれば出版社的にも赤字でしょう。会社的に黒字にするというだけでもかなり大変な仕事であることは想像できます。

ですのでいくつかの看板商品にばかり頼らず、次々とトレンドを生み出していかなければなりません。そのためには次々と売れそうな企画を作り、その次代にあったその企画を形にできる執筆者に依頼をしなければなりません。出版作業だけでもかなり大変だと思うのですが、そのまず最初の時点でもかなり大変なのではないかと思います。

もちろん有名な専門家に書いてもらえれば安心ですし最初はそういった方々に依頼をするのだと思いますし、今回もそうだった可能性はありそうですが、その人がかならず文章をある程度書けるとは限りませんし、そもそも本を書く時間すらなく断られてしまう可能性すら多くあると思います。そういった中で、なんとか書ける人を探さなければなりません。

そのため、とにかく出版社も売れる企画やそれを実現できる執筆者をいつも探し続けているのではないかと思います。その時にこの人ならいけるのでは、と思われるように普段から実績を積み重ねておけば誰にでも本を出版するタイミングが訪れる可能性はあるのではないかと思います。僕自身本を書くことについては何の経験も無い素人だったというか単なるおっさんですので。本を書くことでなくても他に色々なことが訪れる可能性は高まるのではないかと思います。

他の出版した方のパターン

出版報告のツイートにいいねやRTをしていただけた中に、同じ様に本を出版されている方もいることにたまたま気づきました。プロフィールやブログを見てみると同じ様に出版した経緯などを書かれていたので、参考にリンクしておきます。

WordPressセキュリティ大全を出版

私が技術本を出版した裏側のストーリー|kawashimaken|note

他にも探せば見つかりそうですね。

一つ見つけました。

誰でも技術書の著者にはなれる|shu223|note

まとめ

とにかく、得意なことや好きなことをどんどんアウトプットすることが良いと思います。すごいことでなく、こんなの当たり前だけど……ということでも良いのです。ゆっくりと時間をかけて、このインターネットという世界で、もしくは現実世界で、自分を組み立てていましょう。

ちなみに出版から1ヶ月ほど経ち、電子書籍版もちらほらはじまっているようです。Kindle版もあります。

個人開発のための Webサービス公開マニュアル | 難波聖一 | 工学 | Kindleストア | Amazon

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だら@Crieit開発者

Crieitの開発者です。 Webエンジニアです(在宅)。大体10年ちょい。 記事でわかりにくいところがあればDMで質問していただくか、案件発注してください。 業務依頼、同業種の方からのコンタクトなどお気軽にご連絡ください。 業務経験有:PHP, MySQL, Laravel, React, Flutter, Vue.js, Node, RoR 趣味:Elixir, Phoenix, Nuxt, Express, GCP, AWS等色々 PHPフレームワークちいたんの作者

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