2021-05-12に更新

ネットワーク基礎4章(ルーティング/スイッチング入門)まとめ その3

OSPF(Open Shortest Path First)

・・・コスト値の合計が最小のパスを優先すること

OSPFの有効化

Router(config)#router ospf <プロセス番号>

OSPFの情報として広報するネットワークを指定

Router(config-router)#network <network address> <wildcard mask> area <エリア番号>

wildcard mask

・・・IPアドレスにおけるワイルドカードの部分(ゼロもしくは1どちらにでもなるビット)をあらわす(OSPFにおいてはホスト部にあたるビットを指定)
サブネットマスクはネットワーク部が1、ホスト部が0になっている値に対して、ワイルドカードマスクは、ネットワーク部が0で、ホスト部の値が1になっている値のことを指す。
例:192.168.1.0  0.0.0.255<ワイルドカードマスク>第4オクテットが1になっているものをワイルドカードマスク
※OSPFでは、1つの機器の中で複数のプロセスが起動できる。そして、複数のプロセスの中でグループ分けができる。

OSPFの仕組み(1)

OSPFはHelloパケットを送信することにより、ネイバー(他のOSPFルータ)を発見(10秒に1回送信することにより、ネイバー関係を維持している)
※ネイバーはお隣さんのイメージ

STEP1 ネイバー関係成立

Helloパケットの中には「ルータID」が入っている→お互いの「ルータID」を認識している

ルータID

・・・OSPFを識別する番号(デフォルトではLoopBackインターフェースもしくは物理インターフェースのうち最大のIPアドレス、自分で設定することも可)

  • ルータIDは、IPアドレスと同じく32進数の2ビットになっている
  • ルータIDを変更して、新しいルータIDを使って設定するためには、OSPFの情報をクリアにしなければならない。よってOSPFのプロセスをリセットして新しいルータでIDをやり取りする。

STEP2 アジャセンシー関係成立

→同じネットワーク内のOSPFルータの中から、DR(Designated Router)およびBDR(Backup Designated Router)を選出し、LSAを変換。
※「DR/BDR」は、OSPFプライオリティ(デフォルト:1)もしくはルータIDにより選出(最大ルータがDR、その次に大きいのがBDR)DRが代表ルータBDRがバックアップ代表ルータのイメージ

ネイバーテーブルの確認

Router#show ip ospf neighbor

・VLANテーブルでは、State欄がFullの場合は、アジャセンシー関係が成り立っているが2wayの場合は、ネイバー関係が成立している。これ以外の表記は、トラブルが起きている可能性がある。
・Dead timeはデフォルトで40秒になっていて、40秒間Helloパケットが来ない場合、通信ができていないことになる。
例:Dead timeが35秒になっているとき、あと35秒間Helloパケットを通信しないとDeadになってしまう。

ルータにルータIDを設定

RT2(config)#router ospf 1
RT2(config-router)#router-id 2.2.2.2

もともとあるOSPFの情報を削除

RT2#clear ip ospf proccess
Reset ALL OSPF processes? (no):
※上記のコマンドはRT2を例として設定したものである。
※ここでnoのままEnterを押してしまうと、デフォルトのままになってしまうので、「yes」を入力し、Enterを押す。
設定前後でネイバーテーブルを確認することを忘れずに
有効化
 ↓
ルータIDを決める
 ↓
ネットワークコマンドで共有するリンクを決める
手順的には上記のように進めていく。

OSPFの仕組み(2)

・・・共有されたリンクステート情報が入った専用のパケット
LSAをルータ間で変換
→リンク(つながっているネットワーク)の状態(IPアドレスやコスト等)を広告。
・コストはデフォルトで帯域幅に依存して自動設定される(100Mbpsを1とする)

OSPFの仕組み(3)

変換したLSAを使ってリンクステートホルダーを同期する。

※ネットワーク構成図のようなもの(全体が共有される)

SPF(Shortest Path First)

・・・コストが小さい経路を優先し、ルーティングテーブルに記載する。コストが同じ場合は、負荷分散(複数の経路を使用する)
※ネットワークの状態に変更があった場合はリンクステートデータベースの再同期、SPFの再計算(コスト値の再計算)によるルーティングテーブルの変更が行われる。
※コスト値は、ルータから出た瞬間、加算される。
・1つの変更が全体に影響する
・大規模なネットワークになればなるほど、SLAのパケット量も増え、全体の影響度も高くなる。

OSPFの仕組み(4)

「エリア」とは同じリンクステートデータベースを持つOSPFルータの集まりのことを指す

シングルエリア

・・・バックボーンのみで構成されているエリアのこと

マルチエリア

・・・バックボーンエリアを含む複数のエリアで構成されている
※大規模なネットワークでは、LSAの数が増えたり、ネットワークの変更によるSPFの再計算が頻発するため、エリアを分ける必要がある。

  • 同じエリアでは同期されていて、ほかのエリアでは同期されないため処理が軽い。
  • 必ずバックボーンエリアでつくる(area0)
  • マルチエリアは必ずバックボーンエリアと隣接する形で作ること。

OSPFマルチエリア設定

エリア番号を変えるだけ

例:
RT2(config-router)#network 10.0.1.0 0.0.0.255 area 0
RT2(config-router)#network 172.16.2.0 0.0.0.255 area 1
※RT2はABR

ABR(Area border Router)

・・・複数のエリアにまたがる境界ルータ

ABRの確認コマンド

Router#show ip OSPF (OSPFに関する情報)
Router#show ip protocols(ルーティングプロトコルに関する情報)
※ルーティングテーブルでのIAは、OSPF inter area の意味(他のエリアからもらった情報)
※sh run でRTの情報を見ることができる。

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