自然言語処理の勉強会「StockMark presents NLP Meetup! Vol.2」に参加したのでそれのメモ。
これな。
自然言語処理って地味に勉強会とか少ないので貴重だ。
今日はSIerの方々を集めた会らしい。
LTなのでさらっと表面をなぞる感じです。
APCはAgileプロフェッショナルセンタの略らしい。
最初にニュースを検索して要約&資料化(パワポ)にするアプリのデモ。
- ニュースを検索
- NTT Dataの名寄せ技術
- 様々な言語のニュースを翻訳
- Azure翻訳
- ニュースを要約&資料化
- Google形態素解析
- NTT Dataの要約技術
昨今は「ニーズがもやもやしている」ところからサービスを作って早い段階で評価を得る必要がある。
なので、スタートアップや既存のクラウドサービスとコラボレーションして素早く価値創造をしていく。
→ 仮説検証&プロトタイプ作成をグルグル回していく。
新日鉄住金グループのシステムソリューション部門
(ただし親会社関係の仕事は売上の20%程度)
(発表されている方の担当は「スマートマシン」。おうちハックにハマってるらしい。
LEGOで作るスマートロック 〜「Hey Siri 鍵開けて」を実現する方法 )
ビジネス競争の加速とか複雑化や人口の減少があるので、クリエイティブな組織にするためのいろいろを解決していく。
鍵は「リーダー」。
リーダーは多忙で負荷集中してるからヤバイ。
→ これをAIでどうにかサポートしたい。
「リーダーがいなくてもメンバーが情報を探せるような仕組み」を作らないといけない。
まだ社内で使っている状態らしい(表には出てない?)
「実績がないからお客さんがデータをくれない」 → 身内を使って実績作りからスタート(ドッグフーディング)
「AIだけじゃ無理」 → 専門家やベンダーと幅広く連携する
こんなことがあった
どう解決したか
非定型のテキストを整理・分析。
例えば、「川崎」が地名なのか人名なのか、ってどうやって判断するの?
簡単な文章なら今ならどんなツールでも分析できるけど、専門分野のものはなかなか難しい。
ではどうする?
→2つの手法
pros/cons
- 機械学習
- 人間がわかってないルールを認識できる
- ルールの説明が難しい
- データを集めるのが大変
- ルール定義
- 説明しやすい
- メンテナンスも楽
- ルール生成者によってブレがあるかも
あとはWatson Knowledge Studioのデモ。
今のところ、このレベルのは自分の用途(小説の分析)からはToo Muchかも知れないけど使ってみたい。
(速度とかはどんな感じなんだろう)
メッチャ世界観がありそうなタイトル。
TRUE TELLERをリニューアルしたのがTRAINA。
主に導入先はコールセンターだけど、他にも幅広い業種に導入している。
コールセンターだけじゃなくて営業部隊の電話営業などのチェックにも導入したりしてる。
→ なんかヤバそうな電話かけてる人がいないかチェック(「絶対儲かる!」とかコンプラ的にアウトな感じの)
最近チャットボットが話題だけど、ユーザーは自分のやりたいことを言語化できないことも。
(「PDF」を覚えてないとか「アクロバットなんとか」みたいな曖昧な認識をしている人とか)
そういう人達のためにはチャットボットの「聞き返し」機能が重要
→ 「ひょっとしてそれは『○○』のことですか?」みたいな。
あと、ちょっと前にニュースになってた「AIが国会答弁を作る」って実験があったけどニュースは「言い過ぎ」
質問に対して過去のデータを探って「こういうこと言ってたよ」って検索結果を返してくれる程度。
(「なかなかアレ」らしい)
いろいろAIに置き換えられていくけど、まだ「言語」はAIに置き換えにくいところ。
- 一般の人のAIの認識 → ドラえもん(なんでもできるぞ)
- 実際のAI → できる範囲以外はできないぞ
こんな状況で「SIer」がどんなことをするべきかというと、「期待値コントロール」じゃないの?
- 情報発信とか
- 営業トークとか
- PoCとか
使いながらユーザーの期待値を調整していく。
なのでSIerは「AI」「AI」って祀り上げたらいけない。
ユーザーが必要なのは「AI」ではないですよね?
→ ビジネス課題が解決できればOK
(顧客が本当に必要だったものメソッド)
LT発表者の方を中心としたパネルディスカッション。
前段の話として
- Web系とか華やかなところに比べて地味だけど「AIの現実」を知ってるのがSIer
- 一方、AI時代到来で再びSIer滅亡論が過熱している
- リスク取ってスピード感のあるAIスタートアップが台頭
- ビッグデータを持ってるGAFAが更に強大に
じゃあ、SIerってどうするんですかね?
意見1: 「SIerはサッサと滅びればいい」
- 今時、何年もかけてシステム作るとかスピード感なさすぎじゃないですか?
- ユーザー企業は本当は自前で作った方がいい
- ただ、ユーザーに対して何を提供すればいいのかを一番知っているのがSI
- そういう人達のための相談役としてSIerが必要
意見2:「AIを使えばシステムが単純になるわけじゃない」
- より色々なデータを繋ぎはじめるから複雑な仕組みになってく可能性もある
- そういうときのために課題の解決を期待されるのがSIerなのでは?
- GoogleやAmazonを使って楽に作れたとしても、困ったときに彼ら助けてくれないですよね?
意見3:「色々な役割の人が潤沢にいるってのがSIerの強み」
- いろいろな専門分野の人を集められるので、それを上手くいかして戦う
- 「ふわ」っとした知見を持っているお客さんにしっかり説明して寄り添えるのはSIer
意見4:「AIコンサルになるべき」
- SIerはいろいろな業界のノウハウがある
- 知識の蓄積をベースにした提案ができるという強みがある
意見1:「データのばらつきがヤバい」
- テスト範囲だとちゃんと上手く動くモデルが作れたとしても、実業務になるとイレギュラーなデータが大量に出てくる
- 部署とかごとにチューニングしてあげる必要があったりする
意見2:「AIって何でもしてくれるんでしょ?っていう期待」と「ユーザーにどれくらい教育すればいいの?」っていうところ
- ユーザーが自分でデータを入れたり教え込ませたりしないといけないって認識がなかったりする
- 「何件入れれば上手くいくの?」みたいなふわっとした質問に回答していく必要がある
意見3:「辞書登録とかチューニングなどメンテナンスをしないといけない」
- 色んな人が運用に入っていくことを想定しないといけない
- 大企業だと分析とかシステムに詳しくない「初心者」も運用に入っていくので、そこの教育が大変
意見4: 「インフラ」
- ネットワークが隔離されていたりオンプレみたいな環境に構築することが出てくるのでつらい
意見1:「単純な分野では無い」
- 単独でお金を儲けるんじゃなくて、できることをウリにして他のお仕事をもらったり……
意見2:「汎用AIでは無理では?」
- 業務課題の解決という狭い分野でAIを活用することはよくある
- 「なんでもできる」系はちょっとまだお金にならないと思う
オフレコとかもあるので一部省略。
「AIすげえ!」みたいな、よくあるイケイケな話よりも地に足のついた話が多かった。
勉強会全体も落ち着いた雰囲気で、過ごしやすい印象。
今の自然言語処理の「できること」「できないこと」については、参加前に自分が思っていた範囲と大きくは変わらない感触があったのでその辺は少し安心。
(イケてる話があまり見当たらないのは、自分の観測範囲が狭いからなんじゃないか、という懸念があった)
時間があれば、もう少し技術寄りの話も聞いてみたかったな。
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