OSPF(Open Shortest Path First)とは、ダイナミックルーティングで使用されるプロトコルであり、IGPの1つである。
方式:リンクステート(接続情報を全てのルータで共有し、最短経路を算出)
メトリック:パスコスト(インターフェースの帯域幅に依存し、デフォルトでは100bpsを1としている。※変更可能)
OSPFにはエリアがあり、中心となるバックボーンエリア(area 0)、バックボーンエリアから派生したマルチエリアがある。このようにエリアを分けることで一つのエリア内でのリンク数を減らし、LSA(Link-State Advertisement:ネットワーク情報やパスコスト等の情報)の増加やネットワーク変更によるSPFの再計算の負荷を低減する。
注意点として、マルチエリアを構成するルータのうち、1つは必ずバックボーンエリアに属したルータである必要がある。
ちなみに複数のエリアにまたがる境界となるルータをABR(Area Border Router)と言う。
1.ネイバー関係成立
Helloパケットを送信し、ネイバーを発見する。Helloパケットは10秒に1回送信し、ネイバー関係を維持できる。Helloパケットを受信したらお互いのルータIDを認定する。
2.アジャセンシー関係成立
同じネットワーク内のOSPFルータからOSPFプライオリティまたはルータIDによりDR(Designated Router)、BDR(Backup Designated Router)を選出し、LSAを交換する。LSAの交換を行った関係をアジャセンシー関係と言う。
DR、BDRを選出すると、OSPFのエリア内のルータはこのDR、BDRとのみデータ交換を行うので、ルータへの負荷が少なくて済む。(常に全てのルータ同士でデータ交換を行っていたら大変ですよね。。。)
1.OSPFの有効化
Router(config)#router ospf ”プロセス番号”
2.ルータID設定(デフォルトの番号から管理しやすい番号に変更)
Router(config-router)#router-id ”ルータID”
3.OSPFを有効化するインターフェース、エリアの指定
Router(config-router)network ”ネットワークアドレス” ”ワイルドカードマスク” area ”エリア番号”
(もしルータIDを設定する前にpingを通していて、新たにルータIDを設定する場合、以下のコマンドが必要となる)
Router#clear up ospf process
OSPFを設定したら以下のコマンドで確認をしながら進めた方が良い。また、これにはOSPFだけではく、他の設定でも必要な確認コマンドも合わせて示す。
・ネイバーテーブルの確認
Router#show ip ospf neighbor
・OSPFに関する情報の確認
Router#show ip ospf
・ルーティングプロトコルに関する情報の確認
Router#show ip protocols
・現在稼働している設定の確認
Router#show running-config
・ルーティングテーブルの確認
Router#show ip route
以上、OSPFは重要なダイナミックルーティングなのでしっかり覚えていきましょう。
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