2020-12-06に更新

FINAL FANTASY4(3Dのやつ)の感想

最初に

FINAL FANTASY4って聞いたこと無いけどどんなツール?って思われるかもしれませんので説明しますと、有名ゲームメーカーのスクウェア・エニックスから発売されたRPGです。
ニンテンドーDSで出た3Dリメイク版をスマホに移植したやつをプレイしたので、その感想です。
先に書きますが欠点メインです。

人生二度目の技術ブログに書く記事が既に技術じゃないんですけど、
ちょっと言い訳させていただきますと、自分は趣味でこれまでちょいちょい小さいゲームを作っていまして、3Dリメイク版のFINAL FANTASY4(以下FF4DSと書きます)は、反面教師的な意味で学ぶところが多かったので、そういう方向の要素を入れるときは気をつけよう!
というアレになるかなと思って、ここに書いてみる事にしました。

プレイ進捗は、3周して全てのデカントアビリティをとり、パーティ全員のステータスをほぼMAXにして、レアアイテムもあらかた取り、追加ボスニ体も撃破済みです。プレイ時間は100時間を超えました。隠し召喚獣だけもういいやってなって取ってないくらいです。

FF4DSは13年前の作品なので、すでに各所で一通り書かれていますが、それらをふまえた上で自分の気になった点をあげてみます。
1. デカントアビリティの説明不足
2. デカントアビリティ入手時の無駄な手間
3. 三周制限
4. 戦闘のテンポ、UIの問題
5. 追加要素の味気なさ

1つずつ説明します。

1. デカントアビリティの説明不足

デカントアビリティとは、様々なアビリティを各所でアイテムとして入手し、それを好きなキャラに付けられるというものです。また、一度付けたアビリティは付け直しはできません。

ここで、絆デカントという要素があります。FF4は途中で永久脱退するキャラが多く、そのキャラに何でも良いのでデカントアビリティを付けておくと、脱退時に追加で強力なデカントアビリティを取得できるようになるというものです。全て貰うには、基本的に各キャラ2つまで付ける必要があります。

この絆デカントの説明が、ゲーム中にも、マニュアルにも、公式サイトにも一切存在しません。DS版で説明不足を散々言われたはずなのに、その後の移植版でも一切説明は追加されていません。
説明されなければ、途中脱退するようなキャラに貴重なデカントアビリティを使うはずがないです。
こうして多くのデカントアビリティを取り逃し、難易度はさらに上昇し、
エンドコンテンツに参加する資格が遠のいていきます。

2. デカントアビリティ入手時の無駄な手間

公式サイトに、

今作品ではほかのキャラクターからアビリティを引き継ぐことができるシステム「デカントアビリティ」が新たに搭載され、...

とありますが、入手できるのは、脱退「」や倒した「」ではありません。
例として、パロムとポロムという双子の仲間キャラのデカントアビリティを引き継ぐには、脱退後、既に通り過ぎた2人の地元の町まで引き返し、長老に話しかける必要があります。
もう一例。「バルバリシア」というボスを倒すと、「たつまき」というデカントアビリティを入手できるようになりますが、入手方法は、バルバリシアがいたダンジョンより一つ前のクリア済ダンジョンの一番奥、別のボスがいた部屋に落ちてます。
なぜか脱退時や討伐時にその場ですぐに入手できない事も、
デカントアビリティシステムの理解の困難さに繋がっている気がします。

3. 3周制限

最後までクリアすると、デカントアビリティと一部のレア武具などを引き継いで
また最初からプレイできますが、それが3周までと制限されています。
この制限が楽しさに繋がっているように感じられませんでした。

制限されることで、デカントアビリティ周りの「取り返しのつかなさ」が強調され、
最悪、3周目まで進めたけど1周目で取り逃したからまた1周目からやりなおしという事もありえます。

FF4DSは1周目の難易度が高く、そもそもサクサク周回できるような性質のゲームではないため、1周目からやりなおしという事態を恐れて、攻略サイトを見ざるを得ませんでした。

4. 戦闘のテンポ、UIの問題

戦闘での行動アニメーションの大半がダラダラと長く、戦闘のテンポを阻害しています。

  • 多くのコマンドは、使用するキャラを眺め回すカメラワークが毎回入ります。
  • 召喚魔法は、一瞬ブラックアウトしたあと長いアニメーションがはじまります。カットできますが、ブラックアウト前に選択途中だった行動がキャンセルされます。
  • ほとんどの魔法は一人づつ順番にエフェクトがかかります。(原作は対象が全員の場合、全員一度に、またはほぼ重なって素早くエフェクトがかかります。)

テンポの悪さを特に実感したのが、シルフの洞窟のドリームエビルという敵です。
複数体で現れ、全員が同じ魔法を何度も全体がけしてくるので、戦闘時間の大半はそのエフェクトを見ている時間になります。

次にUIですが、コマンドを選ぶのにスクロールする必要があったりAUTOやESCAPEのボタンが明るく表示されているのに押せないタイミングがあるなど、細かくは色々ありますが、特に致命的な箇所が一つ。(とりあえずAndroid版での話です)
image
↑戦闘中に何かを選択しようとしているとき、
image
↑赤く塗った所が全部「今の選択状態で決定」です。下手に画面をさわれません。
この仕様のせいで、戦闘中の操作ミスがしばしば起こります。
一周目や追加ボス戦では、一度の操作ミスが死に直結します。

5. 追加要素の味気なさ

FF4は、FF4DSの前に一度GBAでリメイクされています。(PSP版はGBA版ベースです)
そちらの追加要素は、ラストダンジョンに途中脱退した仲間と再びパーティを組んで挑める要素、追加ダンジョン2つ、その中にある追加アイテムたくさん、追加敵たくさん、追加ボスたくさん、追加シナリオキャラ数分になります。

対してFF4DSの(システム面以外の)追加要素は、追加ボス2体と追加レアドロップアイテム5つだけです。
プレイした感覚としては、レアドロップを狩る作業が増えただけ」でした。
追加レアドロップは、ピンクのしっぽや隠し召喚獣と同じく、一番低い確率です。
原作の0.1%よりは上がって0.4%、トレジャーハントのアビリティを使えば0.8%まで上がりますが、
既に書いた通り、戦闘のテンポが悪いので、体感はあまり変わりません。

楽しかった所

デカントアビリティ、戦闘テンポ、UIの問題を抜きにすると、
高難易度の戦闘のバランスはよかったと思います。(ドワーフ城のゴルベーザ戦はキレかけましたが)
1周目で頑張ってアダマンアーマーを5つ入手した結果、2周目で「雑魚通常エンカウントをせずにどこまで進めるか」という遊び方もできましたが、これも面白いものがありました。(ラストダンジョンまで行けました)
こうした楽しさを、問題点の数々が全力で覆い隠そうとしているような印象でした。

まとめ

各項目から、ゲーム作成で心がけるべきなんじゃないかと思う事をまとめてみました。
「1. デカントアビリティの説明不足」
 →ゲームシステムの説明の必要の有無を見極める。
 →説明しないでプレイヤーに試行錯誤してもらう遊ばせ方も勿論ある。
 →説明しなければ、プレイヤーはどの方向に流れていくかを想像する。
「2. デカントアビリティ入手時の無駄な手間」
 →時間稼ぎを入れない。それが必要な時点で根本的に問題がないかを考える。
「3. 三周制限」
 →よかれと思って作成したルールが楽しいものではない可能性も考える。
  ・それは単なる不自由ではないのか
  ・それを入れないと何か不都合があるのか
  ・ルールなしも選択できるようにしてみてはどうか
「4. 戦闘のテンポ、UIの問題」
  ・テストプレイではバグがあるかどうか以外に、画面が見づらくないか、快適かのチェックも行う
「5. 追加要素の味気なさ」
  ・その要素でどんな遊び方ができるのか。単純作業が増えるだけではないのか。
  ・プレイヤーの何割がその要素を遊んでくれると思うか。何割を自ら排除しているか。

そんなわけで、なんとか12/10より前にFF4DSを供養できたので、
ライフパスはノーマッドでやろうかコーポレートでやろうかを大いに悩み散らかす事にします。

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