2019-07-27に投稿

世界最大の個人開発コミュニティ「Indie Hackers」の公式イベント行ってきた!

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Indie Hackersのオフィシャルミートアップに行ってきました。これまで、サンフランシスコで行われている有志のIHイベントには何回か参加したことはあって、もくもく会チックな感じだったのは覚えているのですが、公式は初めてでした。参加予定者も70名超えとなっていました!

ここ最近は、家から一歩も出ずにひたすらコーディングに打ち込んでいたのですが、Indie Hackers大好き人間としては行かないわけにはいかない!と、イベントが開催されるAppAcademyの本社まではるばる向かいました。主催者に聞いてみたところ、どうやら毎月、最終週の木曜夜にそこで開かれているそうです!だから、もしシリコンバレーにどこかで行く予定がある方は、月末に合わせてみると良いかもですね。

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Indie Hackersは、直訳すると「個人開発者」。Indie(インディ)は、Independentの略称で、どこにも所属していない、という意味を指します。インディ音楽とか、インディ映画で使われているのと同じ意味合いです。このサイトでは、副業やフルコミットでプロダクトに取り組んでいる開発者たちが、どうやってプロダクトを作るのか、そのプロダクトをどうやって成功させるのかについて議論を交わします。

その一番の特徴は、実際のデータに基づいている点です。売上がどのように伸びていったのか、PVはどうか、ユーザー数はどうか、定量的な視点を大前提にしてプロダクウトが分析されているため、どの考察にも説得力うがあるし、「参考になる」という言葉に尽きます。主には、開発者たちが「最初の顧客をどのように見つけたのか?」、「どのようにPMFまで持ち込めたのか?」に答えるインタビューがコンテンツになりますが、著名な起業家を招いてのポッドキャストも生きた情報に他なりません。

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AppAcademyは、受講自体は無料で就職後に年収の15%を支払う、新しいスタイルのプログラミングスクールを最初に始めました。ダウンタウンから少し離れた閑静なエリアに、ひっそりとオフィスを構えていました。

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タイムテーブルは、最初の30分は「個人開発で意識するべき点」を主催者からプレゼンされて、残りの時間はネットワーキングでした。プレゼンの内容を抜粋&翻訳して紹介していきたいと思います。

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個人開発を進める上での課題を集約すると、リソースが不足しているに尽きます。そのため、大企業がやるような複数人をアサインした開発・運営体制を築くこともできなければ、満足のいくクオリティを保つこともできないことになります。

その一方で、個人だからこそできる強みもあります。まず、1) 意思決定が迅速 です。一人で開発をする分は何を作っても、何を選んでも自由だし、誰の許可も要りません。これが、チームでやっていれば合意プロセスを踏んだ上で前に進むことになります。一人でやるとスピードが早い分、決断における思慮が浅はかになってしまう問題もありますので、決断によく考える必要も出てきます。

次に、2) 友だちや知り合いレベルが参考 になります。プロダクトをリリースする前も、相談するのは専門家ではなく知り合いになり、リリースした後の広告塔もテレビのCMではなく、周りの友だちによる口コミになります。個人がやるからこそ、その人となりを評価され口コミの質が高まります。

リソース不足を解決するためには、優先度や、どこまでのクオリティまで達したらリリースするかなどの目安を予め設定して進めることが大切になります。サイドプロジェクトだからといって、ダラダラやらずに、個人だからこそ決まりごとを守る仕組みづくりが必要ですね。

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プロダクトをリリースする前に最低限、想定しておくべき4つの段階があります。どこの誰かも分からない人が作ったプロダクトであっても使いたいと思うプロダクトとして設計されているかです。せっかくなので、今ほど運営しているEast Hackersを例に挙げて説明していければと思います!

まず、価値。プロダクトを使うべき理由はそこにあるのかを考えます。East Hackersであれば、シリコンバレーの情報や、ネットワークが価値になります。自分自身が何年もの間、シリコンバレーへ滞在したくても滞在できなかった経験があります。だからこそ、かつての自分と同じような境遇の人たちへ「まるでシリコンバレーに滞在しているかのような体験」を提供するのが、価値と位置付けています。

次に、使い心地。提供しているのは、Slackワークスペースです。ここ最近、IT系の会社では社内コミュニケーションとしてSlackを利用するのは一般的になったし、利用にも違和感がありません。また、個人的には、一般的なオンラインサロンとは違うものにしていきたいと思っていますが、分かりやすいのオンラインサロンという言葉は使うようにしています。

そして、実行。ランディングページと、Slackがあれば初期開発は問題ないので、工数は1日で出来上がりました。HTMLとCSSを少し書いたぐらいで、プログラミングは皆無でリリースできました。

最後に、生存。現在、月20ドルのビジネスモデルがあります。Stripeに実装したのですが、リリースした初日から売上が発生しています。最初から最後まで、このビジネスモデルで頑張っていきたいと考えています。目標は、月800ドルのビジネスで、40名の有料会員を募るのは年内に達成したいです!

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イベントに参加している大半の人たちが、まだプロダクトを作ったことがない人でアイデアを探しているって感じでした。(意外ではあったのですが)アイデアの出し方として、SCAMPERを提唱していました。初めて聞いたのですが、解決したい問題や、やりたい領域が決まっているけど、それに対するアイデアが見つからないという方は参考にしてみても良いかもしれません。

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ネットワーキングでは、様々な個人開発者たちと出会うことができました。出会ったほとんどの人が、大手IT企業に働きながらも、サイドプロジェクトとしてIndie Hackersをやっている人ばかりで、フルコミットでやっている人は殆どいませんでした。

開発者としてのスタートだけでなく、ダンスが好きすぎて、ダンサーとそのパフォーマンスができる会場をマッチングするマーケットプレイスを作っている人もいました。その人はそのために、プログラミングを学び、サービスをリリースしたりしてるそうです。

コードが書けるから個人開発をするのではなく、やりたいことがあるからコードを書くと動機が明確で普段の何倍も習得が早そうですね。実際も、最初にコードを書いたのはどうしてもリリースしたいサービスのアイデアがあったからであったような気がします。

そして、創業者のCourtland Allenと出会うこともできました。彼は誰とでも満遍なく話すようにしていて、好印象な方でした。特に、プレゼンテーションの最中もノートでもメモを取っている姿勢は常に勉強熱心なんだなと感じました。ポッドキャストを聞いていても、それに関する書籍や、エッセイのタイトルがすぐ出てきて、多読家の印象がすごくありました。

おそらく、生活に欠かせないサービスの殆どはシリコンバレーエリア一帯から生まれているでしょう。そして、中の人とも結構気軽に会うことができるのが、この土地のすごいところなのかなと。開発者なら、一度は来てみる価値というのがあると!

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フリーランスの個人開発者です!主に、Rails、React、Firebaseあたりが好きで使っています。

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