2020-04-04に更新

01.人間がAIに支配される未来が来る?

※こちらは「ひとりぼっちPython」連載記事です。連載一覧はコチラ

はじめに

今回は「人工知能」「AI」について触れてみます。

(本記事は概念やイメージを掴むための入門向けのお話のため、Pythonのコードや技術的な内容はありませんのでご了承ください…!)
 
 
人工知能とかAI、この数年くらいで急によく聞くようになったワードかなと思います。どんどん新製品や新サービスが出てきたりニュースにも登場したりしていて、進歩が激しい分野なんだなっていうのがわかります。

僕も普段家でAmazonでのネットショッピングやGoogleスマートスピーカーを使うことが多いのですが、これらもAIが活用されているのですよね。
知らず知らずのうちにAIの便利な機能を使っていたり、AIによってオススメ商品を買わされていたりします(クレカの請求が怖い)。

そんな感じで身近なところでも使われていて、とにかく頻繁に人工知能やAIという言葉は聞くけれど、じゃあ

「AIってズバリ、何?」

という単純で素朴な質問に対して、明快に答えられないな…と思ったのです。

「うーん、なんか良くわからないけど、色々できてしまうスゴイやつ…?」

僕の語彙力の引き出しを全力で引っ張ってみても、そんな程度の回答で悲しくなりました…。

皆さんはどう答えますかね?

いろんな観点がありそうですが、自分なりの解答を得たいと思い、人工知能・AIの入り口を紐解いてみます。

AIと聞いて抱くイメージ

「AIって何?」っていう直接的な疑問は一旦置いておいて、まずはAIと聞いてどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?

  • 便利ロボット?学習して成長していくやつ?
  • 人間より上位の存在? 下位の存在?
  • ポジティブな印象? ネガティブな印象?

なんとなく僕は、人類が支配されてしまいそうな怖いイメージを持っています。AIが人類を支配するというよりは、AIを活用して色々やっている上位の人達が大規模にデータを集めていて、僕たち下々の人間は知らないうちに彼らに支配されてゆく…そんなイメージです(ネガティブ思考全開)。

身近には便利になっている気がするけど、実はそれは甘い汁を吸わされているんじゃないか…と、考えすぎると疑心暗鬼の闇に沈んでしまうので、あまり考えないようにして生活しています。
 
 
「シンギュラリティ」 という言葉があります。

想像上の未来のお話で、 「AIなどの技術が、自ら人間より賢い知能を生み出すことが可能になる時点」 を指す言葉のようです。
人工知能が進歩しすぎて人間の能力を超えてしまう時、と考えるとわかりやすいかもしれないです。
そんな時代がいつしか来る、と言われています。

「自分で考えて仕事ができるAIロボットに僕らの仕事が奪われるんじゃないか」

とか、そんな言葉も聞きますよね。

その真偽は僕ら常人に想像がつかない範囲だと思います。
まだ見ぬ未来に不安を覚えるより、今存在している現実的なAIについて考えてみることで、僕らの生活を便利で豊かなものにしてくれるAIさんに寄り添ってみることにします。
そうすることで、仮にそんなファンタジーな世界が訪れた時でも対策ぐらいは立てられそうですよね。

想像上のAIと現実的なAI

どこかの偉い人が定義した「強いAI」と「弱いAI」という言葉があります。
「AI・人工知能」という大きなくくりの中には2種類があって、それらを分けている分類です。

まず 「強いAI」 とは「汎用人工知能」とも呼ばれて、 「自意識を持った人間同様の知能を持つ存在」 を指す言葉のようです。
つまり、人間のように自ら考えて、行動することができるAIのこと。よくターミネーターといった例えが登場します。ドラえもんもこの分類に入るのでしょうか。
こちらは今は想像上の存在で、本当にこのようなAIができるかどうかもよくわかりません。
上のシンギュラリティは、このような人間以上の知性を持った「強いAI」が登場した世界、と置き換えるとわかりやすいのかなと思います。

一方で 「弱いAI」 とはもっと現実的かつ実用的なもので、 「特定の機能に特化したAI」 のことを指します。
人間の機能の一部分のみにフォーカスして、その処理をすることに特化したもの、と考えて良いかなと思います。

そんな訳で、今はまだ全知全能な「強いAI」が存在しない(できるかもわからない)現状、僕らが普段関係しているのはこの「弱いAI」に分類されているもの、と考えて良さそうですね。

(強い・弱いという区別も素人目からしたら何か違和感があるなと思ってしまうのですが、この辺りは色々議論されている部分でもあるようですね)

どんなAIが今は実用化されているだろうか

そんなこんなで漠然としたイメージだけ抱いてネガティブ思考に堕ちていても仕方がないので、もうちょっと地に足をつけて考えてみます。
まずは具体的に、実用化されているAIとして思いつくものを挙げてみました。

  • 将棋や囲碁のプロ棋士に勝てる人工知能
  • ペッパー君に代表されるAIロボット
  • AIによって無人でチャット対応ができる、企業のカスタマーサポート
  • スマートスピーカーに使われている音声アシストなど。声を認識してインターネットを介して調べ物やお店の予約、買い物など秘書的な活躍をしてくれる
  • Web広告やネットショッピングでオススメ商品を提供してくれる

他にもたくさんあると思うんですが、何か思い着くのはありますかね?
 
 
自動運転技術なんかも今は研究が進んでいますよね。
聞くところによると、海外のUber社は今はタクシーのシェアリングサービスですが、それによって人間様の行動のデータを集めて自動運転のための情報を集めている…だとか(正確な情報かは知りません)。

余談ですが、Uberは僕もアメリカに行った時に乗ってみました。すごく便利ですねあれ。
クレジットカードを登録しておくことで現金での支払いは不要。タクシーに乗りたい時にスマホアプリで予約すると、ほんの数分でお迎えが来てアプリに通知が入ります。
僕が経験したのは、本当は自分が乗るはずじゃないタクシーに載っちゃって途中で間違いに気づいた運転手さんにその場で放り出されたり、
町を案内してくれた友人がUber運転手をやっていて突然「ちょっと1時間稼いでくる」と出て行って数時間戻ってこなかったり、
おそらくUber社は、そんな人間らしさをデータとして集めて心温まるAIを作ろうとしているのでしょう…。

余談でした。

AIは何でも出来る訳じゃない?

先ほど挙げたものはどれも、その特定の分野では優れているのですが、実は万能なものではありません。
例えば将棋や囲碁が強い人工知能は人生ゲームやモノポリーでは勝てないし、例えば洋服屋のカスタマーサポートのチャットボットが急に自動車業界に部署異動させられてしまったら、お客さんがマフラーの交換の見積もりを尋ねた時になんか上司に怒られる事態が発生してしまいそうです。

このように、 現実的なAIとは 「何か特定の機能・分野に特化したもの」 であり、 AIにも「出来ること」と「出来ないこと」がある 訳です。

人間で考えても、誰しも得意不得意ってありますよね。
それがAIだと極端になっていて、得意なものはとことん得意だけど、自分の習熟していない分野になるとからっきしダメになってしまうのです。

AIではその得意不得意が特にデータに依存してきます。
基本的に積み重ねられた文字や画像などのデータを学習することで識別したり分析したりしていて、それも学習のためには大量のデータが必要になってくるのです。
特定の分野に強いAIは、その分野について大量のデータをもとに学習しているのです(詳細は省きますが「強化学習」とか必ずしもそうじゃないようですが)。

Amazonや楽天市場は大量のお客さんがいて大量の購入履歴があるため、「◯◯代の✖︎✖︎県在住の男性。こういう商品をよく買っているので、こんなのをお勧めしたら買ってくれるかも」とピンポイントで商品を勧める(レコメンドする)ことができるのですが、

それを一個人が販売システムから作ったとしても、お客さんが少ないので学習するデータが少なく、その人が買わなさそうなトンチンカンな商品を勧めてしまったりするのです。

…それはそれで作ってみたい。
(絶対その人が興味なさそうな本とか音楽、動画を勧めてくるサービスが1つくらいあってもいい)

一例としてデータの必要性を挙げましたが、まだまだ今のAIの制約はたくさんありそうです。
この辺り、もうちょっと具体的に紐解いてみたいのですが今回はこの辺までとして、次回は「AIに出来ること・出来ないこと」あたりにフォーカスしてまとめてみたいなって思います。

今回はおしまい。

今回のまとめ

「AIって何?」という疑問に対しての明確な答えにまでは辿り着くことができませんでしたが、
ひとまずのところ「万能でなんでもできるもの」ではなくて「人間の機能の一部分を代替してくれるもの」と考えることができそうですね。

用語

  • 人工知能(AI)
  • シンギュラリティ
  • 「強いAI」と「弱いAI」

参考

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人工知能解体新書 ゼロからわかる人工知能のしくみと活用 (サイエンス・アイ新書) | 神崎 洋治 |本 | 通販 | Amazon

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第1回 序章「ひとりぼっちPython」
第2回 01.人間がAIに支配される未来が来る?

Massa

北海道でアプリ制作に取り組んでるノンプログラマな農夫。仕事や日常生活で感じる小さな不便を解消すべく趣味と実益を兼ねて遊んでます ■Python・GAS + LINE bot

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