2020-12-22に更新

ネットワーク基礎~ルーティング~

ルーティング基礎

複数ホップのルーティングでハマったので、まとめ。

下記の例から、端末間のルーティングを考える
image
実機情報
・Cisco 800 series他

ルーティングとは

異なるネットワーク間で通信が行えるようにする事

接続の種類

ルータの接続には3種類ある。
直接接続された端末・ネットワークに対してはルータ自身が相手の住所情報を知っているため、
別途ルーティング設定を行わなくとも接続できる。
以下はルータの接続方式

  1. 直接接続・・・端末、ネットワークを直接WANポートに接続する。最も信頼性の高い接続。
  2. スタティックルーティング・・・管理者が手動で接続先のネットワークへの経路を決定する。二番目に信頼性の高い接続
  3. ダイナミックルーティング・・・ルータが同じネットワーク内のルータと情報交換を行い、自動で接続先のネットワークへの経路を決定する。信頼性は3つの中では最低。

接続の信頼性はダイナミックルーティングで用いられる。
今回はスタティックルーティングで考える。

ルーティングテーブルとは

ルータが持っているネットワークの接続情報。
ルーティングを行う際には、このテーブルに情報が載っているかどうかをチェックする。
以下のコマンドで現在の接続情報を確認できる

Router#show ip route
///略///
C    192.168.1.0/24 is directly connected, FastEthernet0

[C]=直接接続でパソコンが接続している。

クライアントPC1にデフォルトゲートウェイ192.168.1.254を設定して直接通信できるのはRT2のポート192.168.11.2までである。
今回、RT1インターフェース「192.168.11.1」の先に直接接続されている機器はルータのみなので、
ルーティング設定をしないで接続できるインターフェースは存在しない。
RT2の代わりに同じIPアドレス(192.168.11.2)を設定されたPCが繋がっている場合は通信可能。
ルータはネットワークを分割する為の機材なので、そのインターフェースは直接接続のネットワークとは判定されない。

ネクストホップアドレスとは

接続したいネットワークが自身のルーティングテーブルにない時、
ルータが問い合わせをかけるネットワークのこと

#RT1の設定
RT1(config)# ip route 192.168.100.0 255.255.255.0 192.168.11.2

上記の例だと、クライアントからの要求がネットワーク「192.168.100.0」宛だった場合、
「192.168.11.2」に要求を転送する。
その先の経路については関与しない。
要求を受け取ったRT2は、自身のルーティングテーブルを検証し、「192.168.100.0」が登録されていればクライアントからの要求を届けるが、今回は存在しない。
その為、RT2にも「192.168.100.0」の問い合わせ先を登録しなければならない。

#RT2の設定
RT2(config)# ip route 192.168.100.0 255.255.255.0 192.168.12.2

これにより、クライアントPC1からの要求はRT3に届けられる。
RT3は「192.168.100.0/24」がルーティングテーブルにある為、クライアントPC1の要求はPC2へ届けられる。

ネットワークは双方向

この時注意しなければいけないのは、ネットワーク通信は要求→返答で1セットになっていることだ。
今のままだと、PC1からの要求だけが届けられ、PC2からの返答が返ってこない。
また、PC2からPC1への通信も当然ながら失敗する。
なので、先ほど作ったのとは反対方向に経路を作成する必要がある。

#RT3の設定
RT3(config)# ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 192.168.12.1
#RT2の設定
RT2(config)# ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 192.168.11.1

これでようやくPC1とPC2が通信可能となる。

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Nata

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